●2011年度先進地施設見学会報告−大田市場・東一他見学研修●
【日時】
2012年2月29日(水) 6:30〜10:00
【見学施設】
東京都大田市場と関連施設、東一東京青果(株)他
【参加者】
26名(当日朝から小雪など天候急変で、参加者異動あり)
【担当】
理事長 今野 聰、松井 薫
<見学概要>
1.大田市場の施概要、市場内の東京青果(株)売り場および野菜・果実セリ状況

小松菜のセリ

リンゴのセリ
2.東京青果(株)の個性野菜コーナー

東京青果の個性園芸事業部
3.仲卸会社のチルド温度帯保管庫・流通システム

チルド温度帯保管庫(入り口)

チルド温度帯保管庫(内部)
4.北口荷捌場の仲卸、本田大治社長の説明:スーパー・外食産業などへ納め業務現場、仲卸大治会社の有機野菜特設コーナーの展示

大治社長の説明

有機野菜を保管
5.東一会議室で、宮本修氏・東一専務、当フォーラム副理事長:市場説明、日本の野菜生産と流通の歴史と現状

見学後、東一会議室にて研修会
<特記事項>
  1. 先進的なチルド流通施設の完成(昨年3・11以降)で、巨大物流が可能になった。夏場の機能は鮮明であろう。しかも市場内で野菜全体の扱いが一層清潔、新鮮な印象

  2. 東京青果(株)の個性野菜コーナー、仲卸の有機野菜へのチャレンジなど、個別企業の改革チャレンジ精神が見える

  3. セリ状況は、連日寒さ急進のなか。女性セリ人の存在、メロン売り場の休み、リンゴのセリ時間で、公正価格形成の仕方などに質問が集中

  4. トマト売り場に、割符コードが張られている。前日販売完了の仕組みについて質問あり。セリ以外の多様な販売対応現場を見た形

  5. 宮本報告は、1,700万トンの国産野菜生産が何故500万トン減になってきたかに集中。関東各県別増減に触れた。更に市場関係者は、国産野菜の生産振興があって成り立つと強調

  6. 市場での各種改革・チャレンジに賛同・同感の意見が多かった

  7. 野菜の再生産価格実現の困難性、トマトの脂肪燃焼効果報道(京都大学報告2月中旬)対応などトピカルな質問があった。市場全体は、一時のブームに活気があっても、冷静。また生産者の再生産意欲掘り出しに日夜努力するとの回答だった
<総括>
  1. 元々、年当初企画から、難しい時期であった。しかも、寒風、小雪、市場価格乱高下に時期にぶつかった。最悪を予測したのがよかった

  2. かつて流通は「暗黒の大陸」といわれた。今では先進施設見学は、生産から調理・消費までにいたる見学として不可欠の年間行事であると確認できた。公設市場制度について、さしたる質疑はなかった

  3. 広い市場内物流作業が高速度化しており、大人数見学に難点があった。しかし適切誘導をされた東一関係者に感謝したい

(報告 理事長 今野 聰)

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