タイトル<野菜の学校>
● 2008年度「野菜の学校」 ●
- 2009年1月授業のレポート -
開催日: 2009年1月10日(土) 会場:東京都青果物商業協同組合会議室

◆テーマ野菜:ホウレンソウ

◆旬野菜:カリフラワー

【講義】
(1)
品種、来歴、特徴、育種など
トキタ種苗(株)専務取締役農場長 本澤安治氏
(2)
市場情報、出品品目紹介
東京青果(株) 澤田勇治氏
(3)
保存、栄養、調理
料理研究家 上原悠子氏
【食べ比べ】ホウレンソウ14品目を試食しました/茹で(11)、生(4)、炒め(2)

ホウレンソウの食べ比べは、当初、露地栽培とハウス栽培で味に違いがあるかどうかに焦点を絞る予定でした。これらに加え、冬期に栽培される寒締め(ちぢみ)ホウレンソウ、生食用サラダホウレンソウ、今回講師にお呼びする予定だった茨城県のホウレンソウ農家・平山氏が栽培したホウレンソウ、東洋種の山形赤根ホウレンソウを揃えました。ところが、ホウレンソウを揃えていく過程で、赤軸、こだわり栽培、生徒さんからの提供等々が加わり、最終的にはなんと14品目になりました。
試食は「茹で」で行い、「炒め」は露地とハウスのみで行いました。14品目が並ぶ展示試食台は圧巻。試食後はグループに分かれて食べ比べの感想を話し合い、代表が発表しました。実施した14品目について、品目が多く充実していたという感想もあれば、多すぎて試食しにくかったという相反する感想も聞かれました。

1,露地(群馬)
2,ハウス(茨城)
3,寒締め(茨城)
4,赤根(山形)
1は露地栽培で、品種は強力ヘルシー。2はクロノスのハウス栽培。3は形状からも分かるように、ちぢみホウレンソウ。4は唯一の東洋種、山形赤根。赤い根の部分が特に甘く、子供の頃に食べたなつかしいホウレンソウの味でした。
6,北風の恵み
7,サラダ(茨城)
8,サラダ赤軸(茨城)
9,久野農園(埼玉)
10,久野農園食彩(埼玉)
11,平山氏A(茨城)
12,平山氏B(茨城)
5は欠番で、6の品種はまほろば。7と8はサラダホウレンソウのミストラルと赤軸。生で試食しました。9、10は久野農園提供で、品種はミストラルと食彩です。11、12は平山氏提供。11は根がとても長くめずらしいホウレンソウで、驚きました。12は葉が厚く、ボリューム感がありました。

種(西洋種)

種(東洋種)
13,益荒男 青軸
14,益荒男 赤軸
13、14は新品種で益荒男(ますらお)。糖度が高く、生食用に開発されたもの。実際に食べてみると、「あまーい!」との声があがりました。最後に、写真はありませんが、開始時間間際に、無農薬栽培ホウレンソウ(千葉)が加わりました。種も展示し、東洋種が針を持っているのを確認しました。
「炒め」の試食は露地とハウスで実施しましたが、油の魔力か「茹で」で感じた違いが薄れました。また、14品目のホウレンソウは、茹でてしっかり水に晒しても、試食後に硝酸が口の中に残りました。
発表の際、食べ比べの時にどのような料理に合うのかを考えながら試食しているとの意見が多く、今回は「茹で」に時間を費やしたので、次回は「おいしく食べる」という観点から調理した野菜の食べ比べを増やすという課題が生じました。
【旬野菜:カリフラワー5品目】
ブロッコリーに押されぎみで、スーパーの店頭に並ぶことが少なくなったカリフラワーですが、白、オレンジ、紫とカラフルになり、最近はお釈迦様の頭のような形をしたロマネスクというのもあり、食卓を賑わせてくれます。試食は「茹で」が主でしたが、欧米では生食するそうで、ミニサイズのカリフラワーを生食しました。
A,白色
D,ロマネスク
E,紫色
参考,オレンジ
 
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