タイトル<野菜の学校>
● 2009年度「野菜の学校」 ●
- 2009年4月授業のレポート -
開催日: 2009年4月4日(土) 会場:東京都青果物商業協同組合会議室

◆テーマ野菜:トマト ◆旬野菜:新玉ネギ

【講義】
(1)
トマトの来歴、品種、生育、生産など
千葉県農林総合研究センター 北総園芸研究所 東総野菜研究室 室長 鈴木秀章氏
(2)
市場情報、出品品目紹介
東京青果(株) 澤田勇治氏
(3)
栄養、調理保存
M-cooking-studio 松村眞由子氏
【講義より】
 トマトの来歴、生育などのお話は、パワーポイントを使っての講義でした。トマトは南アメリカのアンデス山系が原産地で、新大陸発見後にヨーロッパへもたらされ、日本へは江戸時代に渡来。観賞用として、貝原益軒の「大和本草」に、【唐ガキ】との記載がある。トマトの旬は、赤い色から連想されるような灼熱の太陽が照りつける真夏ではなく、日本では春から夏にかけて。寒暖差のある季節のほうがトマトの特性にあい、夏は暑すぎる。原産地は雨の少ないところなので、雨に当たると病気になる。その他、欧米では赤系トマトが好まれ、日本ではピンク系が好まれる理由から、品種の変遷、作型、病虫害、生産状況まで……。丸ごとトマトが理解できるお話でした。
 また、鈴木氏は、千葉県が育成した新品種「ちばさんさん〜栄養たっぷりオレンジトマト」もお持ちくださいました。「ちばさんさん」はオレンジ色でβ-カロテンが多く、糖度が7以上というミニトマト。その開発秘話もお聞きしました。
 栄養・保存・調理のお話は、今回から松村眞由子氏に変わりました。どの講義も、質問が出て、熱気にあふれた会場でした。
【食べ比べ】トマト4品目(出品:19品目)

 展示のみを除き、試食が18品目ありました。大玉といわれているトマト6品種の中から、桃太郎トマト2種とファーストトマト1種にイタリアントマトを加え、生食と加熱(オーブン焼き)で食べ比べをしました。桃太郎トマトはサカタ種苗のサンロード(佐賀・光樹)、タキイ種苗の桃太郎ファイト(熊本・火の国もっこす)で、ファーストトマトは愛三種苗のレディファースト(茨城・龍ヶ崎トマト)、イタリアントマトはサカタ種苗のエスクックトール(愛知・イタリアントマト)です。食味、香りなどを意識して、食べ比べを行いました。

桃太郎・光樹トマト
桃太郎・火の国もっこす
ファースト・龍ヶ崎トマト
イタリアントマト

 左の写真は、食べ比べ用の生食トマトと焼きトマトです(桃太郎・火の国もっこす)。

 他に、試料としたトマトは以下の通りです。大玉トマトは、とちぎのトマト、宇都宮のトマト、福岡・感激トマト。フルーツトマトは、長崎・ソプラノトマト、篤農家 野沢周司さんの栃木トマト、埼玉・うまかんべー、静岡・アメーラ、愛知・匠、三重・レトロトマト。

 大玉トマトの龍ヶ崎トマトとフルーツトマトのうまかんべーは、どちらもレディファースト。宇都宮トマトとレトロトマトは、桃太郎はるか。アメーラと匠は、桃太郎ヨークでした。同一品種で、育て方の違いによる食べ比べをすることもできました。ミディトマトは香川・にこにこトマト、枝つきのカクテルトマト、佐賀・フルティカの3種。ミニトマトはロケット型をしたアイコ。以上、全て試食しました。もちろん、ちばさんさんも試食しました。展示用としては、マイクロトマトほか4種。
 今回の料理は、御倉さん特製の冷凍トマトを使ったトマトの炊き込みご飯、白戸さんのアンチョビを加えた温かいトマトソースとさらし新玉ネギ、トマトの卵炒めの3品でした。
展示用トマト
ちばさんさん
トマトご飯
トマトソースと新玉ネギ
 最後に、御倉さんと河原井さんが計ってくれたトマトの糖度と酸度を発表しました。ゼリーと実を絞ったものなので全体の数値ではありませんが、各自、食べ比べ時のベロメーターの記憶と照らし合わせ、うなずいたり、意外に思ったり……と、反応はさまざまでした。
【旬野菜:新玉ネギ】
 この季節ならではの旬の野菜は、新玉ネギをとりあげました。繊維に沿ったせん切りと、繊維を断ちきったせん切りで試食。新玉ネギは辛みも少なく、水にさらさなくてもよいといわれていますが、試食の様子を見ていますと、おそるおそる箸を出される人が多いような気がしました。さらし新玉ネギは、みなさんに好評でした。
佐賀 新玉ネギ
熊本 新玉ネギ
 
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