当法人は特定非営利活動法人として1988年から安全でおいしい野菜を文化として継承し、国民の健康に少しでも寄与すべく、様々な活動を続けております。
当会の事業として野菜に関係する皆様の関心の高い事項について、毎年講演会を開催いたしております。昨年は「野菜の価格の仕組み」、その前年は「機能性表示食品-野菜-」などであります。
今回は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック開催時の国産農産物の生産に当たりGAP(農業生産工程管理=適正農業規範)の導入・推進が企図されておりますが、まず、GAPとは何か、先進事例等をご紹介します。そのうえで、JGAP総合規則2016版の目的「農産物の安全を確保して消費者を守り、地球環境を保全し、同時に持続的な農業経営を確立する」ことについて、議論を深めていくことといたしました。
さて、日本の農業は、従来から、三ちゃん農業といわれ、高齢化、過疎化の代名詞のように扱われてきましたが、半世紀たった現在も農業就業人口の減少、労働力不足などなど、この衰退傾向は一向に改善されていないように見えます。
一方、需要側は大きく変化しました。@食の洋風化、A女性の社会進出等による調理の簡便化、B食の外部化・グローバル化、C野菜の輸入増加等が上げられます。
この様な現状の中で、前述のGAPの導入・推進を契機として、日本の農業が輸出産業として発展し、「新農政時代」を迎えることが本当にできるのか、国内農業が抱える諸問題を今一度整理し、生産、流通、消費にいたる三者連携により、どのような解決策があるのかを前向きに探ることとします。
第1回目は「GAPについて」生産、流通の現場から、第2回目は「日本農業の現状と未来について」、特に、野菜を中心として、GAPと有機栽培、特別栽培と慣行農法などなど、安心・安全とは何かまで、幅広いご議論を想定しております。
ご多用中大変恐縮に存じますが、ご検討のうえ是非ご参加いただき、忌憚のないご意見等を賜るよう、ご案内旁々お願い申し上げます。
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