レタスの分析結果


■官能評価
官能評価
試料
風味
苦味
食感
総合
A
1
長・野39号
1.22
1.58
0.35
1.89
1.67
G
 
0.45
0.65
1.18
0.80
0.27
E
2
サウザー
0.21
-0.03
0.84
0.83
0.07
H
3
T-0567
0.21
-0.65
1.56
0.50
-0.37
B
4
スパーク
0.94
1.29
0.29
0.95
1.50
C
5
Vレタス
1.00
1.05
0.24
0.95
1.17
F
 
0.55
0.80
0.50
0.80
0.57
D
6
T-0566
0.53
0.13
1.34
0.44
0.27
 
■機器評価
官能評価
試料
Brix %
硬さ N
歯切れ
果糖 %
ブドウ糖%
ショ糖%
A
1
長・野39号
2.5
28.4
48.3
0.82
0.91
0.10
G
 
2.8
30.1
36.4
1.18
1.35
0.13
E
2
サウザー
2.3
31.0
77.0
0.93
0.92
0.07
H
3
T-0567
2.3
27.4
50.1
0.92
1.00
0.14
B
4
スパーク
2.8
34.9
68.1
1.03
1.06
0.13
C
5
Vレタス
2.7
29.5
65.5
0.99
1.00
0.19
F
 
2.7
33.3
68.0
1.00
1.03
0.16
D
6
T-0566
3.0
31.7
65.4
1.21
1.32
0.20
 

■結論

  1. 官能評価の結果、試料Aについては各評価項目ともマイナス評価がなく、嫌われにくい特性と推定。
  2. 苦味については直接評価者の嗜好に関係しないので、評価値の一致が期待されたが、 同じ試料についても0-3の評価があり、食する部位の差違によるものと推定される。
  3. 2において食した部位が異なることが推測され、そのうえ風味、味、総合の項目には 評価者の嗜好も反映される。その結果、同じ試料でも5段階程度にばらつく場合があった。
  4. Dについては糖度が高く、糖含量も高い。その結果甘いという評価が期待されるが、 コメント欄には「水っぽい、味薄い」がめだつ。
  5. 硬さ、歯切れの測定部位は、葉先を用いた。官能評価の食感とは全く一致しない。 官能評価部位と測定部位の相違によるものと考察される。
  6. 総合評価において、「苦味」の強いものは嫌われる傾向があった。
  7. 過熟なものは嫌われる傾向にある。Aは好まれても、少しステージの進んだGは嫌われるなど、品種の選択だけでは、嗜好性に優れたものにはならない。
  8. 部位による物性差が大きいため、食感の機器評価は対応しきれていない。また、Brixや糖含量ではおいしさは推定できそうにない。最も総合評価のよかったAについてはBrix、糖含量は最低であった。苦味の強すぎないことは重要と思われるが、測定法がない。レタスについては部位間の差が大きいため、食べる部位によって評価が分かれているものと推定される。苦味の弱いものについて甘味を感じる傾向があり、糖などの甘味成分の食味への影響は小さい。また、アミノ酸、有機酸についても品種で特徴的なものはなく、現状成分分析からおいしさを論じることはできない。
   
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