タイトル<野菜の学校>
● 2010年度「野菜の学校」 ●
- 2010年12月授業のレポート -
【当日のなにわ野菜とその料理】
※植物分類表記は、系統発生解析による新しいAPG分類体系に基づく

◆天王寺蕪(てんのうじかぶら) <アブラナ科>

 蕪の原産地はヨーロッパ西南部といわれるが、アフガニスタンからヨーロッパに伝わったという説もある。天王寺蕪は天王寺付近が発祥とされており、地上部に根身が浮き上がるため「天王寺浮き蕪」とも呼ばれる。根は平たい球形の白蕪で、甘みがある。葉は60cmと長く、毛じがなく、切れ葉と丸葉がある。江戸時代の初め、干し蕪が名物となり、中頃にはさらに粕漬けが有名になった。

 肉質が緻密でしまっているので、煮くずれしにくい。生食、漬けもののほか、ふろふきなどの煮ものや蕪蒸し、汁物、ステーキなどにも。葉はやわらく、ゆでたり、煮たりして食べる。皮、葉も捨てることなくこんぶと塩で浅漬けにしたのが「大阪漬け」で、大阪人の「しまつ」の現れた料理ともいわれる。


天王寺蕪


天王寺蕪のポタージュ


天王寺蕪の刺身風

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