◆片平あかね <アブラナ科>
根の先まで赤いかぶで、奈良県の北東部、三重県との県境にある山辺郡山添村片平で栽培されている。片平集落全体で同じ採種活動を行ってきたので、よい系統が交雑し、赤い系統が維持されてきたと考えられている。
平成18年までは形が日の菜に似ているため「ひのな」と呼ばれていたが、大和野菜として認証する際に、名前を決めようと片平地区37戸約140人によって、あかね色に片平の地名を冠した「片平あかね」が選ばれた。全国でも住民全員で名付けられた伝統野菜は珍しい。
ほとんどが漬けものになるが、スライスしてサラダの彩りとしても食べられる。片平あかねの甘酢漬けは、根の芯まで鮮やかな赤色に染まり、独特の風味がある。
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