◆十六ささげ <マメ科>
中南米原産。16世紀にヨーロッパを経由して中国へ、さらに17世紀に日本に伝わったといわれている。
ささげは日本では古くから完熟した豆を収穫して、餡や赤飯、煮豆などに利用していたが、明治時代に味のよいいんげんが伝来してからはあまり栽培されなくなった。熟した豆を収穫するささげは北海道が中心。
ささげという名前は、細長いさやが牙のように見えることから「細々牙」となったという説、伸びたさやの先(下部)が物を捧げるように上を向いているところから「捧げ」となったという説がある。
十六ささげは大正時代から尾張地方で作られてきた。その名は、30cm以上もあるさやの中に小豆大の豆が16粒入っているからとも、十六寸豆(約50cm)の長さからともいわれる。
いんげんよりやわらかく食味がよいので、青物が少ない夏場の貴重なビタミン源となる。ゆでてしょうがじょうゆをかけたり、ごまあえ、サラダ、卵とじ、かき揚げ、煮もの、いためものなどによい。
※岐阜大と岐阜市にある農業研究センターの研究では、大豆たんぱく質より血中コレステロール値を大きく下げる機能があるため、生活習慣病予防に期待できると発表されている。
|