NPO法人野菜と文化のフォーラムが主催する「食べておいしさを知る野菜の学校」(以下「野菜の学校」)では、伝統野菜・地方野菜をテーマに講座を設けており、現地からお招きした講師のお話と、食べくらべや料理の試食など「食体験」を大切にした内容で、たいへん好評を博してきました。2014年度はその5年目、伝統野菜の出回り時期を考慮し、7月からスタートします。
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伝統野菜というと京都や加賀がよく知られていますが、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを背景に、全国各地で伝統野菜を見直す動きが活発です。
野菜は本来、その地の人々が長い時間をかけて伝えてきた「地域の文化財」という側面をもっています。伝統野菜はその地・その時期にしか食べられないからこそ貴重であり、人々の知恵がはたらき、さまざまな物語をもっています。これが再評価されることで、和食という食文化はさらに深みと広がりをもつことになると確信します。
とはいえ、伝統野菜の生産・流通に関してはまだまだ不安定な面が多く、各地でさまざまな試行錯誤が続けられています。そうした情報交換も、もっと活発にしていきたいと考えます。
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「野菜の学校」では、毎月、一地方あるいはその土地の一品目をテーマに、他の地方産や一般に出まわっているF1種との食べくらべ、その地に伝わる料理や新発想の食べ方の試食など、古くて新しい野菜の世界を探っていきます。ふるってご参加ください。
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