【参考】
1 食べ比べ評価試験結果
2 試料にんじん品種選択について
■第2回目
にんじんは、過去において子供から嫌われる野菜のトップであったが、最近は品種改良が進んだ結果、甘味の強い品種が出回るようになり、評価が上がってきた代表的な野菜である。反面にんじんらしさがなくなったとの指摘もあり、昔のにんじんを懐かしむ声を耳にする。
このような現状を受けて、戦後から現在にいたる半世紀を見渡し、代表的な品種12点を試材として選択した。
(1)
食べ比べ実施状況
1)
開催日:平成18年11月29日
2)
会場:女子栄養大学会議室
3)
試料選択の視点
過去に評価を受けた品種
現在流通で評価を受けている品種
同一品種での土壌条件の差をみる
同一品種で根の大きさの差をみる
4)
食べ比べ試料
番号
品種
産地
1
国分にんじん
群馬
2
黒田5寸
長崎
3
向陽2号2L (圃場同じ)
茨城
4
向陽2号M (圃場同じ)
茨城
5
向陽2号M (圃場違い)
茨城
6
ベーターリッチ
埼玉
7
千浜5寸
千葉
8
べによし5寸
茨城
9
愛紅
千葉
10
紅楽
千葉
11
島にんじん
沖縄
12
Dr.5カロテン
茨城
5)
試食方法
生(スティック)
和(煮もの)
洋(グラッセ)
6)
パネル
32名8男性9名・女性13名
(2)
評価集計結果
2回目の食べ比べは、1回目と同じ調理法により12試料。得点の平均値をみると、特殊な地方品種が特に低い評価だった。調理法の違いによる評価で大きな差がなかったのは4試料、他の8試料で差が出た。調理法に向き不向きがあるのかもしれない。
(3)
選択した評価試料
以上により、女子栄養大学における分析型官能評価試料と東京農業大学における嗜好型官能評価試料として、下表のように選定した。
女子栄養大学:分析型官能評価試材品種
東京農業大学:嗜好型官能評価試材品種
国分にんじん
群馬
C1
黒田5寸
長崎
C2
向陽2号
千葉
C3
千浜5寸
千葉
C4
彩紅
千葉
C5
馬込3寸
千葉
C6
(株式会社ワーズワークス 草 間 壽 子)
>> 野菜のおいしさ検討委員会報告書 目次へ