第4章 にんじんの味に関する消費者調査
1 調査の実施概要 
(1)調査の方法と調査時期
 消費者調査は、イトーヨーカドーの協力により同社の千葉県内の幕張店において、2008年1月30日(水)と31日(木)の2日間にわたり実施した。

 調査の実施方法は、30日については来店者に対して調査対象品目であるにんじん3品目(向陽二号、馬込、ひとみ五寸)について、試食を実施して、食べ比べ後ににんじんを購入した消費者に対して、アンケート調査を実施した。また、31日には試食による食べ比べは行わず、にんじん3品種のいずれかを購入した消費者を対象にアンケート調査を実施した。

(2)調査対象者の属性と回答数
 にんじん3品目を食べ比べて試食後に購入し、アンケート調査に協力した回答者(以下、試食あり)は74人、にんじん3品目のいずれかを購入した、試食なし(以下、試食なし)の回答者は66人であり、消費者を対象としたアンケート調査の回答者合計は140人である。

 これを性別にみてみると、回答者合計140人のうち、女性は133人(95.0%)、男性は7人(5.0%)であり、女性が圧倒的に多い。このうち、試食ありの回答者74人(100%)の内訳は、女性70人(94.6%)、男性4人(5.4%)、試食なしの回答者66人(100%)の内訳は、女性63人(95.5%)、男性3人(4.5%)である。

 次に、年齢別構成でみると、回答者合計140人のうち、10歳代から20歳代は3人(2.1%)、30歳代から40歳代は50人(35.7%)、50歳代以上は87人(62.2%)である。このうち、試食ありの回答者74人の内訳は、10歳代から20歳代は1人(1.4%)、30歳代から40歳代は24人(32.4%)、50歳代以上は49人(66.2%)、試食なしの回答者66人の内訳は、10歳代から20歳代は2人(3.0%)、30歳代から40歳代は26人(39.4%)、50歳代以上は38人(57.6%)である。このように、10歳代から20歳代の回答者がきわめて少なく、50歳代以上が過半数を占めており、やや高齢者の比率が高くなっている。

(宮城学院女子大学 安 部 新 一)
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