○調査対象者:A大手量販店本部青果担当(聞き取り)
(1) スイカ販売の動向について
スイカの販売は減少傾向にある。また、近年の販売形態は大きな丸玉での販売よりも、これを1/4あるいは1/6にカットした形態での販売や小玉スイカの販売が主流になってきている。さらに、若年層や老齢層を中心に、果肉をダイス状にカットしてパックに詰めた販売が大きく伸びてきている。
(2) スイカへの甘み・糖度表示について
すべての青果物について糖度表示販売を行っているわけではないが、その月・季節で販売に力点を置く果実については本部から各店舗に指示を出して糖度表示を行っている。
スイカについても糖度表示を行っており、糖度は各店舗のバックヤードで測定して
いる。
(3) 甘みと価格との関係について
甘みは売価を決定する大きな要素であるが、糖度だけで値段を決めてはいない。売価は、糖度・品種・産地といった総合的な情報を勘案して付けている。なお、甘みを含めた品質と価格との関係については各店舗任せではなく、本部から一括して指示を出している。
(4) 品質表示について
消費者は産地と品質とを結びつけて購買行動につなげる傾向があるので、産地表示は重要視している。青果物の品質に関する情報は積極的に出していきたいが、現状では、栄養性や機能性については薬事法との関係で消極的にならざるをえない。
これからは、カーボンフットプリントなどのエコ関連の表示も検討したい。また、品質の特徴を生かした調理法・食べ方の表示等にも力を入れていきたい。
○調査対象者:B大手量販店果実リーダー(アンケート)
(1) 店頭での甘み表示について
スイカを始めとし、メロン、イチゴ、ミカン、カキ、リンゴ、ブドウ、モモ等で甘みと糖度の両方の表示を行っている。
糖度については、バックヤードで毎日、売り場の商品をアトランダムに3個選んで測定している。甘みと糖度の関係については、各品目ごとに社内で統一した基準を設けており、それに従って表示している。
(2) 甘みと価格の関係について
社内規定の基準に合致したものを自社ブランドで推奨販売しており、甘みの違いだけで価格に差をつける販売方法は採っていない。なお、甘み表示をした商品は売れ行きが良い傾向にある。
(3) 甘み表示に関する消費者の反応
消費者からは、売り場に出ている商品すべてが表示と同じ甘みがあるか、甘み表示の基準(糖度との関係)はどのようなものか、といったような質問が寄せられたことがある。
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