● 2010年度「野菜の学校」 ●
- 2010年11月授業のレポート -
【当日の庄内野菜とその料理】
※植物分類表記は、系統発生解析による新しいAPG分類体系に基づく
◆庄内の柿(伝九郎、平核無−ひらたねなし)
<カキノキ科>
柿の品種は全国で1000種以上もあるといわれる。南では甘柿、関東以北は渋柿が主流。柿は炭水化物の他、カリウム、カロテン、みかんの約2倍ものビタミンCを含む。柿の渋み成分はタンニンの一種であるカキ渋タンニンで、血圧を下げる効果ある。
◎伝九郎
、平核無
庄内の在来種の柿で知られる平核無は、鶴岡産が有名で、平べったい角形で種がない。伝九郎柿は少しいびつな形で種もあり、藤島町長沼地区が名産地の渋柿。
甘くておいしい伝九郎柿は江戸時代に持ち込まれてから庄内一体に広がっていたが、平核無が種なしで品質がすぐれ、渋抜きがしやすいことから品種更新されていった。平核無が白砂糖の甘みなら、伝九郎は黒砂糖の甘みに例えられる。また、前者が焼酎か炭酸ガスで脱渋するのに対し、伝九郎は湯ざわしといって、40℃くらいの温湯に塩を入れたところに8時間以上つけて渋を抜く昔から伝わる方法が用いられる。
伝九郎柿 外観
伝九郎柿
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