今回は中玉トマトの調理特性を生かした料理が4品、城戸理事の提案により松柏軒で調理されたものが参加者のテ−ブルに並び、加熱トマト料理を試食した。
このあと試食による生食用中玉トマトの評価を行なった。品種名を伏せた中玉トマト8品種について並べられ、外観、果皮の硬さ、肉質、香り、甘み、酸味、うまみの各項目について5段階での評価と総合評価を参加者の評価を行った。このあと品種名を公表し、各種苗会社から品種特性について説明があった。当日提供された中玉トマトは、オレンジオーレ&レッドオーレ(カネコ種苗)、フルティカ(タキイ種苗)、シンディースイート(サカタのタネ)、アマルフィー(パイオニアエコサイエンス)、華小町&華おとめ(福井シード)、MR.浅野のけっさく(渡辺採種場)の8品種。評価結果については本研究会の担当理事(吉岡理事・菅野理事)がまとめ事務局から発表がある。
(資料V「生食評価結果のまとめ」、「アンケート結果のまとめ」)
提供されたトマトは産地、時期、栽培法により必ずしも品種の特性を100%現している状態ではないかもしれないない。試食したところいずれの品種も一定レベルの水準に達しているが、糖度と酸味のバランスがとれていること、果皮が口の中に残らないようなものが高評価を得ていたようだ。
質疑応答では参加者からは消費者が現在求めているトマトをさらに研究してもらい、味を追求していくことが大切であること。トマトの消費量の多い国では加熱利用が多くトマトの旨味が料理に生かされている、日本でも醤油・味噌といった料理の旨味を生かす文化もあり旨味・美味しさの多様化をさらに研究し、トマトの消費拡大を進めてほしいという結論に達した。
大澤敬之理事長が終わりのあいさつで「皆様のご協力誠にありがとうございました。今回の研究会は国内全体の消費拡大のきっかけになればということから中玉トマトを取り上げました。中玉トマトは輸入加工用トマトに取って代われる品目であり、調理用トマトは国内で生産された中玉トマトで補っていけばと考えます。当フォーラムの有名品種特性研究会はさらに改善を図りながら今後も随時開催する予定です。皆様方の一層のご支援とご協力をお願い申し上げます」とのべ、有意義な研究会をしめくくった。
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