第7章 ピーマンの香りに関する調査
お茶の水女子大学大学院 久保田 紀久枝
3 官能評価による緑色と赤色ピーマンの生および加熱香気の比較
 生ピーマンはみじん切りにし、電子レンジで加熱したピーマンを加熱ピーマンとして同じくみじん切りにし、褐色瓶に入れた。緑と赤の生のピーマン2種類、緑と赤の加熱ピーマン2種類の計4個の褐色瓶をパネルには情報を与えずブラインドで渡した。室温で提示し、官能評価に習熟した21−25歳の女性12名に、各評価用語について10cmの線尺度で評価してもらった。その平均値をプルファイルとして図1に示した。

 生ピーマンでは緑色と赤色では匂いに違いがみられ、緑ピーマンは赤ピーマンに比べ、青臭い、苦みを連想させる、草の匂いを強く感じ、赤ピーマンは青臭みが弱く、パプリカ様で、もわっとした匂いをより強く感じることが示された。


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