第9章 野菜のおいしさに関する意識調査とタマネギの官能評価
味覚と食嗜好研究所 山口 静子
2 意識調査

2.1 方法
 上記を含む50のステートメントに対して、7:まったくそうだ〜4:どちらともいえない〜1:全然そうは思わない、の7段階評価で同意度を答えてもらった。またフリーアンサーとして、1.最近食べた(買った)野菜について気付いたこと、感じたこと、2.野菜に対して望むこと、を自由に書いてもらった。回答者は平成21年5月、女子栄養大学駒込キャンパスで開催された野菜の文化フォーラム主催講演会の参加者(82名)をはじめとし、フォーラムの関係者が手分けしてそれぞれの友人、知人、さらにその知人に依頼し、東京都内および近郊の町内会や小、中、高校生の父母を含む283名(男性94,女性189)のデータを収集した。回答者の性別、年齢は表1のとおりである。

 層別の人数に偏りはあるが、限られた時間と労力ではこれが限界であった。しかしこの調査は設問への同意度が国民の何%であるというような人口統計学的な数字を正確に求めることが目的ではない。それが必要な場合には、地域や回答者のデモグラフィック要因を詳細に分類し正式なサンプリング法による全国調査を行わなければならないが、ここでの目的はいま野菜では何が大切かを探ることであり、母集団は限られていても重要なヒントが得られるはずである。



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