比較する試料は用いるタマネギ以外は同一条件で比較できるよう細心の配慮の下に同時に調製した。
(評価方法)
評価は約1時間半を費やして行った。6人掛けのテーブルを白いテーブルクロスで被い、各試料はテーブルごとに配られた。評価は、生、蒸し煮、クリームコンポートの3セッションに分け、この順に行った。試料は生と蒸し煮では上記の記号を付けた同じ大きさの白色の大皿に盛りつけて、セッションごとに供し、別に用意した記号を付けた小皿に各自が取り分けて味わった。クリームコンポートは調理の際にミニカップに分けたものが調製された。各セッションでの試料の試食順序は釣り合うように予め割り付けた。ただし順序は最初に箸をつける順を指定したのみで後は自由に食べ比べた。
質問項目は、生と蒸し煮については、4種の試料についてそれぞれ、食感がシャキッとしている、しなやかさがある、タマネギのにおいが強い、においが揮発し難い(こまかい)、においの質がよい、タマネギの風味が強い、タマネギの風味の質がよい、甘味が強い、辛み(刺激)が強い、苦味がある、こくがある、味が口いっぱいに急速に広がる、味が複雑、味がしっかりしている、濃厚感がある、微量成分が多そう、丸み(まろやかさ)がある、滋養がありそう、味に力価がある、味に深みがある、タマネギとして好みに合う、の21問で、2:そう思うから、−2:そう思わない(反対)の5段階評価を行い、さらに、タマネギとして最も品質のよいもの、2番目によいもの、もっともよくないもの(結局4種の順位をつけたことになる)を選び、その理由を記入してもらった。
クリームコンポートについては、2種の試料を同時に試食しながら上記の設問の最初の2問と4番目の問を除き、後味がよいを加え、最後の質問は「おいしい」とし、同様に5段階評価を行った。さらに、料理としてどちらのコンポートが優れていると思うかを問いその理由を記入してもらった。
口直しに適宜飲むために硬度の低いミネラルウオーターを用意した。
(評価者の特性)
評価者は男性42名女性16名、性別無記入若干名で、年齢層は表2に示す。60才以上がもっとも多かったが、この年代にはフォーラムのベテラン会員で野菜の品質について知識経験の深い人が多かった。中座した人もいるので、各実験の回答者数には若干ふれがある。
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