●中国山東省(維坊・青島)野菜事情視察研修旅行レポート●
【期間】
2011年10月23日(日)〜26日(水)
【訪問地】
<23日> 中原採種場株式会社中国現地法人
<24日> 寿光農産品物流園(寿光市野菜市場)
元・安丘市商業集団グループ「日本向けねぎ加工場」
維坊得潤食品有限公司(日本向けたまねぎ加工場)
<25日> 撫順路野菜卸売市場
青島ビール工場など青島市内観光
<26日> テーブルマーク株式会社中国検査センター
蔬菜科学技術学園
レポート担当:<23日>白戸啓子 <24日>脇ひでみ <25日>新田美砂子 <26日>領家彰子
<25日>(3日目)
 7:55、維坊市の富華大酒店を出発。高速道路を経由して約2時間半で青海市へ。青島市は、産業都市であり、また、上海、天津につぐ大貿易港で、日本向けの多くの農産物もここから日本に輸出されている。農産物は約3日で日本に到着するそうである。

青島市
 青島市は、別名「東のドイツ」「東のハンブルグ」と呼ばれている市で、歴史的にみると、北京や上海などと違い、歴史の浅い市である。日清戦争後(1897年)にドイツが租借地とし、開発したことから、ヨーロッパ的な街並みや都市整備が施され、今も残っている。こういった歴史的な背景から、青島市は中国の中でも開放的な雰囲気をもった街と言われている。
●10:30 市内にある野菜卸売市場へ
 2階は乾物、肉、調味料、調理器具などがあり、1階は生鮮野菜が販売されていた。朝は卸売市場、昼間は自由市場として利用されており、スーパーなどより安い価格で野菜が購入できるということで、地元市民が利用している。販売しているのは、生産者自身ではなく、生産者の野菜をもってきた個人業者たちが多いようであった。日本で見る藤豆に類似した扁豆を購入。

野菜卸売市場の外観

野菜卸売市場の内部

藤豆に似た「扁豆」
●11:00 小魚山公園 
 青島の市街と海岸が一望できる見晴らしの良い高台の公園を散策。

 旧市街と現在の市街地、造船所、ビーチなどが眼下に見える明媚な観光スポットである。

小魚山公園
●12:30 迎賓館横のレストランにて昼食
 地元料理ということであったが、維坊市で食べた料理より洗練された都会的な味付けや調理であると感じた。青島は、ホタテやアサリが名産ということで、料理にも取り入れられていた。また、午前中の市場で購入した扁豆を特別に調理していただいた。また、日本では食べることがない油麦菜など中国野菜の炒めものなどもあった。

 どこでもデザートにはフルーツの盛り合わせが出されるのだが、興味深いのは、ミニトマトがフルーツとして出されることである。

迎賓館横のレストラン

フルーツ盛り合わせにミニトマトが
●14:00 迎賓館を見学
 ドイツ時代に建てられた歴史的な建造物である迎賓館は、地元の花崗岩を多く使ったドイツ風の建築物。ドイツ総督官邸として使われたのち、毛沢東主席をはじめ多くの中国の要人が宿泊利用したもので、重厚で細部まで美しく、その当時のドイツの技術の高さを感じる建造物だった。

迎賓館
●14:30 プロテスタント教会
 市内12か所にあるプロテスタント教会の中で最も美しいといわれる、花崗岩をふんだんに使った教会の内部を見学。教会の外では教会をバックに結婚式の写真を撮影しているカップル(有名で明媚な場所で前撮りをする習慣)や写生をする人たちが見られた。

教会
●15:00 青島
 青島という地名の由来となった海岸の沖合に浮かぶ小さな島(青島)と桟橋を、バスから下車して海岸そばから見学した。
●15:10 青島ビール工場見学
 1903年ドイツ人の指導でビール造りがはじまり、中国全土に多くの工場をもつメーカーで、市内だけでも5つの工場がある。日本の占領時には、ここでアサヒ、キリンといったブランドも製造されていたという歴史のあるビール工場で、製造機械などを見学ののち、原酒の試飲、現在の製造ラインの見学、できたての青島ビールの試飲をした。中国各地、韓国、日本などの多くの観光客でにぎわっていた。

青島ビール工場
●16:30 海岸散策
 旧別荘地区(今は国家の管理となっている)にある海岸へ。海岸散策。ここでも結婚式の前撮りのカップル達の撮影に遭遇した。
●18:30 燕京火鍋店
 17:00に土産物屋へ行った後、市内にある燕京火鍋店へ。野菜、魚介、肉がたっぷりのしゃぶしゃぶで、青島でもこの時期になると人気がある食べ物のひとつだそうである。銘々の鍋が用意されており、テーブルに直営農場で栽培された野菜(春菊、白菜、姪々菜、ホウレンソウ、油麦菜、水菜、春菊など)がたっぷりあり、動物系の骨ベースと思われるだしでいただく。

夕食はしゃぶしゃぶ

魚介類の入った水槽

野菜などの具材もたっぷり
 エノキダケ、きくらげ、豆腐、アサリ、ホタテ、牛、羊肉の薄切りなども具材として出された。鍋のしめは、店オリジナルのホウレンソウの平麺でユニークであった。

 山東省の料理は、特産品である落花生の油を使った炒め物、揚げ物、あえ物などが多かったので、あっさり目のしゃぶしゃぶは有難かった。

 ホテル(青島国敦酒店)チェックイン後、希望者はカルフールへ買い物へ。

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