◆黒さや大納言小豆 <ネギ科>
あずきの「あ」は赤、ずきは「溶ける」という意味。崩れやすい所を意味する「あず」から付けられたという説もある。文字通り、小豆は煮崩れしやすいが、丹波の小豆のように胴が割れにくいものを、殿中で抜刀しても切腹を免れた大納言に因んで「大納言小豆」というようになった。
大納言小豆の産地は兵庫県丹波市春日町東。2000年にテレビの料理番組をきっかけに、柳田隆雄さんが在来種である黒さやの栽培を復活させようと東中地区の農家に呼びかけ、「黒さや会」を発足させた。大納言小豆は東中の一部地区でしか栽培できない。そのために黒さやを基に量産を目的とした品種に改良され、現在の春日大納言小豆になっている。大納言小豆といってもいくつか種類があり、白さやなども総称して丹波大納言小豆と呼ぶ。中でも「黒さや小豆」は由緒ある最高級品で、値段は北海道産の大納言小豆の10倍、同じ丹波産の2〜3倍もする。
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