タイトル<野菜の学校>
● 2010年度「野菜の学校」 ●
- 2011年3月修了式のレポート -
 今期は「日本の伝統野菜・地方野菜」をテーマに、毎月、一地方の、できるだけその時期の伝統野菜・地方野菜を取り上げてきました。4月の沖縄からスタートし、5月京都、6月加賀、7月江戸・東京、9月長岡(新潟)、10月飛騨(岐阜)、11月庄内(山形)、12月なにわ(大阪)、2月青森と、各地の貴重な野菜に出合いました。会を追うごとに受講生の熱気も高まってきた印象で、無事に修了式を迎えることができました。
開催日:

2011年3月5日(土)

会場:

東京都青果物商業協同組合会議室

修了式次第:

記念講演:日本経済新聞論説委員 生活情報局編集委員 岩田三代氏
挨拶・修了証授与:大澤敬之校長
ベジタブルパーティ&受講生交流会

 会場は、大きなセンターテーブルに、毎年の修了式恒例になっている、色とりどりの野菜のアレンジメント、今期取り上げた各地の伝統野菜の加工品スイーツ、スタッフ手作りのベジタブルスイーツが所狭しと並びました。

 修了式は、ご多忙の中を駆けつけてくださった日本経済新聞論説委員・岩田三代氏の記念講演の後、大澤敬之校長の挨拶、24名の修了証授与(8回以上出席)と続きました。修了者の内8名は皆勤賞(全10回出席)で、江戸時代からの銘菓である東京・向島「梅鉢屋」の野菜の砂糖漬けを副賞としました。

 その後、ベジタブルパーティに移り、数々のスイーツを味わいながら受講生の交流を深めました。

●毎回の野菜の学校で、東京市場に於けるテーマ野菜事情をお話しいただいていた東京青果(株)の澤田勇治氏が、退職に伴い今期限りでお別れすることになり、受講生・スタッフ一同で感謝の意を表しました。

【記念講演】

「世界の食糧事情と日本−在来野菜の価値」

日本経済新聞論説委員・生活情報局編集委員
岩田三代(いわた みよ)氏

 新聞記者として長年「食」に関わり、食糧・農業・農村基本問題調査会委員、国民生活審議会委員などを歴任、味の素主宰「食のフォーラム」企画員としても活動。山形大学農学部准教授・江頭宏昌先生ともご懇意で、『伝統食の未来』の編者のほか、著書多数。

記念講演の内容について、詳細はこちらをご覧ください

【ベジタブルパーティ】

●伝統野菜スイーツ 
 せっかく見直されてきた伝統野菜・地方野菜を未来につなげていくためには、生産・流通・消費の輪を回す仕組みをきちんと作っていかなければなりません。その一つが、伝統野菜を使った加工品。伝統野菜はとかく収穫できる期間が短いものですが、加工品に使うことで、消費も増え、他の季節でも味わうことができます。各地でさまざまなものが工夫されていますが、今回は以下のスイーツを取り寄せました。


  • 沖縄:読谷紅芋チップス
  • 京都:野菜煎餅「菜菜」
  • 金沢:(伝統野菜を生地に練り込んだ)ラスク
  • 東京:伝統の野菜菓子(砂糖漬け)
  • 長岡:神楽南蛮ジャム
  • 庄内:だだ茶豆フリーズドライ
  • 飛騨:宿儺かぼちゃペースト
  • なにわ:ベジタブルカレー煎餅
  • 青森:農家が干したリンゴ

●修了式恒例になっているスタッフ手作りの野菜スイーツも、今年は以下を用意しました。

  • ベジポンチ(にんじんジュース羹、菊花羹、クレソン白玉、蓮根玉、大根蜜煮、キクラゲ蜜煮などをハチミツ水で)
  • 一口お焼き(のらぼう菜をちょっとトウガラシを効かせたみそいためにして包んだもの)
  • 宿儺かぼちゃのシフォンケーキ
  • 野菜あんの大福3種(ごぼう、大根、れんこん)

野菜スイーツの写真はこちら

【受講生のスピーチ】
 珍しいスイーツあれこれをいただきながら受講生同士がうち解けてきたところで、恒例の自己紹介を兼ねた一人ひとりのスピーチ。いっそうなごやかな雰囲気になり、交流を深めました。いくつかのスピーチをご紹介しましょう。

詳細はこちら

☆ ☆ ☆

 野菜の学校では、来期も引き続き「伝統野菜・地方野菜」をテーマに、今期紹介できなかった地方に取り組んでいきます。受講生の何人もの方々から「来年も自主的に留年します!」という声があがりました。また、お目にかかりましよう。

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