タイトル<野菜の学校>
● 2011年度「野菜の学校」 ●
- 2011年12月授業のレポート -
【当日の滋賀野菜とその料理】
※植物分類表記は、系統発生解析による新しいAPG分類体系に基づく

◆秦荘やまいも <ヤマノイモ科>

 中国雲南地方の原産。元禄時代に伊勢参りのみやげとして持ち帰った「伊勢いも」が始まり。黒くゴツゴツしていて、初めて見ると「食べ物か?」と誰もが思うような形。長年の改良でテコ状といわれる形になったが、鍾乳石のような房状のもの、平たいもの、先が広がったいちょう型のもの、またその先が割れたようなものなどさまざまな形をしていて、同じ形のものはない。すりおろしても変色しにくく、強い粘りがある。きめが細かく、まろやかで、濃厚ないも。

 種芋作りに2年、その後1年かけて大きくし、出荷される。

 連作を嫌うことから、3年間は稲を作った水田で作る。稲を収穫後、畝を作り、植え穴に宇曽川の砂を入れる。この砂は地元では、「生きた砂」といわれ、乾きやすく、栄養に富むため、やまいも栽培に適している。


秦荘やまいも


秦荘やまいものとろろ汁

 やまいもは、でんぷん消化酵素のジアスターゼを含み、滋養強壮、体力増進などによい。

 すりおろしてとろろ汁、みそ汁やすまし汁の実、磯辺揚げ、山かけ、お好み焼きの生地に。そのまま生でしょうゆや梅肉で食べたり、煮ものなどに。

 高級和菓子の材料としても使われる。
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