◆黒皮かぼちゃ <ウリ科>
1907(明治40)年、大縮緬(ちりめん)種が栽培されたのが始まり。その後品種改良を重ね、大正10年には半促成栽培が普及、翌年には5月にしか出荷できなかったものが、4月上旬に出荷できるようになり、商品価値が高まった。1924(大正13)年、千葉県佐倉から黒皮種を導入し、品質、収量ともに向上、全国一の「黒皮かぼちゃ」産地となった。
宮崎の「黒皮かぼちゃ」は、「日向かぼちゃ」ともいい、品種としては宮崎早生1号、2号がある。ハウス促成栽培が宮崎早生1号、ハウス後作が宮崎早生2号で、宮崎市生目地区を中心に栽培し、12月から6月まで出荷される。
「黒皮かぼちゃ」は腰高で肩張りが強く、やや大きめで凸凹が多く、濃黒緑色で見た目にも美しく、果肉も厚く、西洋かぼちゃに比べて独特の風味がある。高級料理用として用いられる。
黒皮の特徴ある外観、ゴツゴツとして、表面に深い溝のある形を菊の花に見立て、「菊かぼちゃ」とも呼ばれる。
肉質は粘質で、ネットリとして煮くずれしにくい。中の黄色、外皮の緑色が冴えてコントラストが美しい。ほどよい甘さであることが特徴。
・エネルギー49kcal、βカロテン700μg、ビタミンC16mg、E2.1mg(日本かぼちゃ)。
・西洋かぼちゃの91kcalに比べると、エネルギーや炭水化物が約半分。水分が多く粘質。
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黒皮かぼちゃ
黒皮かぼちゃ(断面)
黒皮かぼちゃのサラダ
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