2011年度 各事業の概要

特定非営利活動法人 野菜と文化のフォーラム
(1) 野菜の生産・流通・消費に関する情報収集事業の概要
1.地方野菜視察研修会(山東省維坊市、寿光市、青島市周辺)
2011/10/23〜26
 中国・維坊市を中心とする山東省は中国最大の農業産地の1つである。ねぎ、ニンニク、タマネギ、生姜、また、冷凍野菜の産地として日本に多くの野菜を供給している。昨今、経済発展が著しい中国では工業ばかりでなく、農業分野でも安全管理、栽培技術革新がめざましく進み、表記各地の産地や市場を見学した。会員のご厚意で採種場や加工検査センターを見学できた。
 ※詳細はホームページ上の「中国山東省(維坊・青島)野菜事情視察研修旅行レポート」参照。
 
2.野菜の先進施設視察会(大田市場・東一東京青果(株)、大治)
2012/2/29
 日本最大の市場・大田市場を見学した。厳寒期、早朝から働いておられる方々がおられ、セリ風景や、新設北口荷さばき場等を見学した。仲卸の役割や冷蔵設備、有機野菜の取り扱い、大型青果流通の最先端機能の有機的つながりなど、個人ではなかなか見学しにくい場所であった。会議室で「日本の野菜生産と流通の歴史と現状」について講義を受けた。
 ※詳細はホームページ上の「2011年度先進地施設見学会報告−大田市場・東一他見学研修」参照。
(2) 講演会・ホームページ・出版による野菜啓発事業の概要
1. 有名野菜品種特性研究会(サトイモ) 
2011/12/12
 サトイモは地域や農耕の違いから、食の多様性を生み出し、ゆでる、焼く、砕く、発酵、乾燥、粉などの様々な利用法がある。デンプン粒が細かく、甘みが少なく、粘りがあり、(つるりとして)喉ごしが良く、また食味が淡泊なことから、味付けが容易で低カロリーで食べ続けても飽きのこない食材である。イモ粉、おかし(プリン、ケーキ、クッキー、アイスクリームなど)、ベビーフード、老人食、インスタント食品などへの利用、今後の食糧不足に自給できる資源としても期待される。
 ※詳細はホームページ上の「有名野菜品種特性研究会(サトイモ)報告」参照。
 
2. 総会セミナー(野菜の機能性を生命食として考える)
2011/5/23
 野菜のおいしさと機能性で野菜を評価し、より機能性のある野菜の生産が日本の医療費削減につながり、国を経済的にも健康にする事になると考える。野菜の機能性を大別して抗酸化力、免疫力、解毒力、酵素力に分けて分析研究を行ってきた。機能性のある野菜作りが農業の活性化につながり、おいしく中身のある野菜はそれなりの価格で販売できることを目指している。
 ※詳細はホームページ上の「野菜の機能性を生命食として考える〜農業と科学者の目を持った八百屋の取り組み〜」参照。
 
3. 野菜の学校2011(伝統・地方野菜)
2011.4〜2012.3・通年継続
 野菜は本来、その地方で培われた長い歴史と食文化がある。昨年度に続き「日本の伝統・地方野菜」を学ぶこととした。野菜の履歴・知識と共に、食べておいしさを知る為の食べ比べの他毎回調理チームの創作レシピによる提案料理の試食は、驚きと発見があり受講者に高い評価がある。
 なお、野菜の学校2012は随時、毎月の単独講座受講生を募集していますので事務局にお問い合わせください。(講座内容は当サイト内の「野菜の学校2012」のコーナーを参照してください)。
 ※詳細はホームページ上の「野菜の学校2011」コーナー参照。
 
4. 野菜の品種別調理特性検討会(キャベツ)
2011/11/21
 品種改良が進んでいる作物の1つで、品種と栽培技術の組み合わせで周年供給されている。現在、品質重視、用途別調理を想定した多様な品種が育成され、特性の違う品種での料理を食べ比べ食感の違いを体験した。予め、品種特性にあった料理で試作・試食を重ね、和風にとどまらず洋風・中華風・韓国風にアレンジし、おいしく食べるレシピ提案・試食し消費拡大に寄与した。
 ※詳細はホームページ上の「第4回 野菜の品種別調理特性検討会(キャベツ)報告」参照。
 
5. 情報公開(ホームページ・講師派遣・掲載記事等による啓発)等
通年
 情報公開はより多くの一般市民の方に本会活動の説明責任を果たすことであり、本年度も各事業に多くの参加者を迎えることができた。これら情報を速やかに公開し、ホームページ年度末の訪問者数は2005年4月1日以降、累計42,301件で、本年度の増加数は4,700余件であった。

>>> 事業報告トップへ