● 2011年度「野菜の学校」 ●
- 2011年12月授業のレポート -
【食べくらべ後の主な感想・意見】
米原の赤丸かぶが甘く、ぶどうのようで好みだった。漬けものにすると羽村のかぶがベスト。日野菜は形がとても特徴があり、食べやすい。北之庄菜は土くさくパサパサした食感。万木かぶは縦切りのほうがジューシー、余呉山かぶらは辛く、繊維が残る。山形の宝谷かぶはガリガリ、パサパサした印象。金町小かぶがやはり食べやすかった。
(山本さんから、「生食好みなのがわかる感想ですね」)
余呉山かぶらはイソチオシアネート臭が強く、とても個性的に感じた。
(山本さんから、「イソチオシアネートは施肥量が少ないとよく効くようになる。焼き畑などで焼くとカリウムが多くなり、そこでゆっくり育つとイソチオシアネートがゆっくりたまる」)
金町小かぶや羽村のかぶのタイプを食べ慣れているので、生で在来のかぶを食べるのはなかなかつらかった。余呉山かぶらや宝谷かぶは水分が少ないので、塩漬けには向かない。塩でギュッと締め、その段階でイソチオシアネートはかなり飛ぶから、その後酢漬けにするよさそう。
ふだんはぬか漬けしか食べないので、漬けものも正直なところ辛かった。赤丸かぶは甘さを感じたが、生では勘弁してほしい。余呉山かぶらは苦みが強かったが、後で抜ける感じがあったのが意外だった。
(山本さんから、「雑味が多いほど乳酸発酵した時に味が深くなる。日野菜はうま味、甘みがあり、塩漬けしたらやはりうまかった。北之庄菜は雑味、さわやかな辛みがあり、漬けるとうま味が増した。万木かぶは、生は北之庄菜に似ていたが、漬けると甘みとうま味のバランスがこちらのほうがよかった」)
伝統のかぶたちは、私は生でもいけると感じた。赤丸、北之庄、万木とも、生で甘さといろいろな味が感じられてよかった。焼き畑の宝谷かぶは固く、繊維質が残る感じだった。
元々日野菜が好きですが、生はなかなか手に入らないし、食べるのは初体験。根の上部は甘く、下部は辛みが強くなることがよくわかった。オイル焼きも貴重な体験だった。余呉山かぶらは皮が筋っぽく、まだ残っているほど。
大阪の市場では天王寺かぶが有名で、それを食べている。今回の余呉山かぶらや宝谷かぶは固く、辛く、イソチオシアネートがとても強烈だった。万木かぶは水分も多く、甘さがあって、好ましかった。
(山本さんから、「確かに、大阪にはあまり出回っていない。私自身は熱烈なこっちの伝統かぶ派なので、実はちょっと不満。宝谷かぶは急斜面で水が欠乏状態の環境で育つ。寒に当たって、緻密になる。余呉山かぶらは自分で育てたいくらい気に入った。ひげ根がものすごく出ているのを見ても、最も生命力が強いのはこのかぶだとわかる。みなさんが固い、固いと言ったかぶたちは和種、でも宝谷かぶは洋種。かぶは栽培環境で変わることを知っておいてほしいと思う」)
日野菜
北の庄菜
万木かぶ
米原赤丸かぶ
余呉山かぶら
金町小かぶ
宝谷かぶ
羽村のかぶ(スワン)
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