渡部氏は(株)渡辺採種場勤務。研究部育種第一課(バイオテクノロジー、植物病理、アブラナ属の育種担当)を経て、現在は企画開発部にて品種改良の企画、カタログ作成、産地や流通の開発などを担当。種苗管理士、シードアドバイザー。宮城普及指導協力委員、県内の農業改良普及センターの検討委員などの公職の他、最近は小学校高学年対象特別理科講師など食育にも関わっておられる。
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●東京青果(株)の宮坂守文氏からは、市場の状況報告。野菜の入荷量は昨年に比べて105%と若干増えているが、単価は91%と、市場をとりまく環境はきびしいとのこと。震災の影響に加えて、今年は11月にしては暑かったせいもあるようだ。
青菜に関して、東京青果では茨城のちぢみほうれんそうを先駆けたことに加え、昨年からちぢみ小松菜も手がけています。これはメロン用のビニルハウスを転用できるので、生産者にも都合がいいそうだ。近年、ほうれんそうより小松菜の消費量が増えている傾向があり、平成元年に比べると、ほうれんそうは57%減に対して小松菜11%増という結果。明らかに消費者の好みが変わってきていることがわかる。
●スタッフである管理栄養士の松村眞由子さんからも、ほうれんそうと小松菜では、小松菜のほうを好む傾向が指摘された。ほうれんそうがやわらかく日持ちがしないのに比べ、小松菜のほうが元気で長持ちする。1束がほうれんそう200gに対して小松菜は350g、しかも小松菜はゆでても目減りしにくい。さらに小松菜のほうがアクが少なく、そのままいためてもいいので手軽だ。ザクザク切って、電子レンジに40〜50秒かけ、しょうゆとみりんで調味すると即席漬け状態になるのでお薦めとか。
今回の雪菜、芭蕉菜は小松菜の仲間なので、食べ方も同じでいいとのこと。カロテン、カルシウム、ビタミンCが豊富なので、風邪の予防や美肌に効果あり。小松菜系はやわらかめにゆでると食べやすいそうだ。
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